ハートモチーフの仏具セット

『昨年1月中旬に最愛の妻を病気で亡くしました。

1つ年下で享年38歳でした。 

当時実感がわかず骨壷をそのまま自宅におき供養しておりました。

これまで仏具がシンプルなもので間に合わせていましたが、こんごも自宅での供養を続けたく彼女の趣味に合った仏具を探しておりましたところ淳子さんの仏具を発見いたしました。

妻への最後のプレゼントのつもりで、淳子さんの仏具を手に入れられたらと考えております。

残された5歳の息子と、ママに似合う素敵な仏具で供養できれば母の愛を思いだせるのではないかと思います。

宜しくお願いします。』


こんなメールが昨年12月舞い込みました。

数ヶ月ぶりに仕事を再開する直前で、私の手がなまっていることと、ご希望の過去作品が、とても苦労した記憶があったので、承るのをどうしようかと、躊躇しておりました。

けれど文面からは、この仏具で新たな1歩を踏み出すことを決意されるような印象を受けたので、何とか製作して差し上げたいと思いました。


何が大変かといえば、香炉をハートの形にするのと、ドンピシャに羽根を正面に、違和感なく付けることでした。

前回製作した時は、ハートは歪み、羽根はずれて散々。

途中で羽根のあたりから割れてきてしまって、、、と何度も作り直しました。


羽根が無ければ、助かるんですが、、、


と、ボヤいてみたのですが、やはりこの羽根が一番の決めてだったようで、どうしてもつけて欲しいと返事がありました。

意を決して、製作することに決めました。

香炉を作るのに、本当に細心の注意を払って、ひとつひとつの作業工程を落ち着いて、頭でシュミレーションしながら、本当にじっくり落ち着いて製作しました。

最後に付ける羽根で、できが決まります。

ドキドキしながら、主人が持ってくるドロドロのガラスを付け、ハサミで切り、潰し、切って、伸ばし、、、と仕上げました。

時間はかかりましたが、壊れることなく、失敗することもなく、無事に綺麗にできて、ホッとしました。

年末にお届けすることができました。

昨日、メールが届きました。


『商品が到着し、拝見させて頂きました。

素晴らしい出来と可愛さで感動しました。

時間をかけて丁寧に作って頂いたのだなと実感していますし、その気持ちは亡くなった妻にも伝わっています。

正直眺めてる間に涙がでました。

誠に有難うございます。』


このメッセージだけで、私は泣きそうなぐらい嬉しい気持ちでいっぱいになったのですが、添付されたお写真が実に美しくて、、、

まるで奥様がそこにいらっしゃるかのようで感動を覚えました。

いえ、確かにそこにいらっしゃって、遺されたお二人をこの光のように暖かく見守っているのだと、強く感じます。

奥に置かれた骨壷も、似た色のガラスのようで、とっても素敵です。

間もなく2回目の命日がやってくるでしょう。

どうかお二人が歩まれる未来が、明るいものであって欲しいと心から願います。

大切な仏具を任せてくださいまして、誠にありがとうございました。

世界でたったひとつのガラスのお位牌と仏具

大切な家族、ペットとの何気ない日々、忘れられない笑顔、情景を思い出せるカタチ。 黒塗りのお位牌や金属の仏具ではなく、柔らかな色合いの澄んだガラスで、そんな想いをあなたの代わりに製作いたします。