思い出の山のお位牌
高さ8センチの四角い御位牌
生れてから、一度もお外に出ることが無かったお嬢さん。
最期に許可をもらい、他のお子さんはお留守番させて、パパとママ、
赤ちゃんと3人だけで、お気に入りの茶色の車で、山へ出かけたそうです。
近くの小さな山、短い時間、、、
様々な器具が付いた状態でのお嬢さん。
それでもパパとママは、初めてのお出かけを心から喜んだそうです。
その山へのお出かけのひとときを、お位牌に表現したいとおっしゃいました。
初めは山の周りに道をつけて、そこに茶色の車が走っている、、、
というアイデアをパパが考えていらっしゃいましたが、そのように細かなことは、ガラスの中に入れることができませんので、結局
山の形を緑と銀で表現する、、、
ということにきまりました。
塊の中に山を入れる、、、
というのは、やってみないとどんな形になるかわかりませんでした。
しかも、高さ8センチでも、すそ広がりで四角い塊なので、通常よりも、1.5倍ほど重く、製作が困難でした。
外のフォルムを成形しているうちに、内部の山が変形し、、、と何度もやり直して、やっと山らしく残ったものができました。
しかし、希望された銀の澄みが、しっかりしすぎて、山の緑を見えにくくしていました。
それでも、透過光で緑色に見えるので、パパとママはそれで構わないと言ってくださいました。
合わせて、お水を入れる器も依頼されていました。
銀を中に入れるのと、外に被せるのでは、見え方が違うのでこれも2つ制作して選んでいただこうとしましたが、どちらも素敵だから両方いただきますとおっしゃってくださいました。
0コメント